ArdourのMIDIエディタでできること
ArdourのMIDIエディタでできることを挙げる。 あまり高機能ではない。 執筆時のバージョンは5.12
ステップ入力
トラックの録音ボタン
を右クリック
でステップ入力モードに入る。
ステップ入力モードではMIDIキーボードやマウスを使ってノートを正確に入力できるらしいが、実はMIDIキーボードを持っていないので使い勝手は分からず。
マウスを使う場合はステップ入力モードより通常のモードの方が楽かもしれない。
クオンタイズ
選択したノートを右クリック > クオンタイズ
パラメータの設定は以下のとおり。
|選択項目|意味|
|:—|:—|
|ノートの開始位置をスナップ|ノートの頭をクオンタイズするかを選択。コンボボックスからは沿わせるグリッドの細かさを選択する。|
|ノートの終了位置をスナップ|ノートのお尻をクオンタイズするかを選択。コンボボックスからは沿わせるグリッドの細かさを選択する。|
|スレッショルド(tick)|グリッドの位置からここで設定したtick以内のノートのみにクオンタイズを適用。1拍=1920tick。ただこの設定ちゃんと動いていない気がする…|
|強さ|ノートをグリッドにどのくらい近づけるかをパーセントで指定。100未満の値に設定することで、機械的なクオンタイズを回避する。
|スイング|2ノートごとに後ろのノートを指定したtick分後ろにずらす。これによりスイングのリズムを実現する。|
レガート
ノートを複数選択し右クリック > レガート
複数ノート間に隙間がある場合、前のノートを伸ばして埋める。
移調
ノートを選択し(複数可)右クリック > 移調
設定したオクターブ及び半音分移調する。
オーバーラップしたノート削除
ノートを複数選択し右クリック > オーバーラップを削除
変形
ノートを選択し(複数可)右クリック > 変形
選択したノートに対し、まとめて以下の変更ができる。
|選択項目|意味|値の単位|
|:—|:—|:—|
|ノート番号|ノートの高さ(音程)を変更する|0(C-1)-127(G9)|
|ベロシティ|ノートのベロシティ(強さ)を変更する|0-127|
|開始時間|ノートの開始タイミングを変更する|セッション頭からの拍数|
|長さ|ノートの長さを変更する|拍数|
|チャンネル|ノートごとにMIDIチャンネルを変更する|1-16|
変更先の値を以下のものが利用できる。 |選択項目|意味| |:—|:—| |このノートの|選択しているそれぞれのノートの次の値が参照される| |前のノートの|選択しているそれぞれのノートの前のノート(複数選択している場合は、一つずつ前のノート)の次の値が参照される| |このノートのインデックス|選択しているノートのインデックス番号(複数選択している場合は、前から0, 1, 2…)| |ノート数|選択しているノートの数| |値|次の絶対値に設定する| |ランダムな数|次に選択している範囲からランダムな数が採用される| |同等のステップ|複数選択したノートの最初のノートを最小数、最後のノートを最大数とし、間のノートを段階的に大きくする|
また、これらの変更値は複数の条件を設定できる。 それぞれの条件を、合算、減算、積算、割算、余りで計算できる。
リージョンのループ
他のDAWにあるようなMIDIリージョンを繰り返すような機能はない。
代わりにリージョンの複製を使う。
グラブモード(ショットカットキーg)を選択して、複製対象のリージョンを選択する。
リージョン > 複製 > 複数の複製
で複製回数を指定する。
MIDIパッチの変更
MIDIパッチの変更を入れる箇所を選択し、リージョン > MIDI > パッチ変更を挿入...
MIDIオートメーション
トラック名の部分を右クリックし、オートメーション
からオートメーションを作成する対象を選択する。
エディタ内の別行でオートメーショントラックが開くのでドローツール(ショートカットキーd)で編集する。